2012.04.28 Saturday

マンガ家の土田世紀さんが亡くなった。
編集者に転身した元ボクサーの成長を描いた、
「編集王」がメチャクチャ好きだった。

出版社のお荷物的な存在の文芸誌の復興を試みる、
エピソードが特に好きだった。
文芸誌「絶叫」編集者・五日市さんの話だ。

そして営業部・東名の熱い言葉に感動した。
仕事に息詰まったとき何度も読み返した、
編集とは出版とはそして本とは…

五日市さんのエピソードが連載されているころ、
掲載誌の小学館はもちろん他社の書評で、
編集王いや五日市さんと東名が紹介されまくった。

編集に携わる者、全て無類の本好きだ。
東名によるシビれる台詞、
編集王5巻・第50話「花と小父さん」より抜粋する。

俺だって本が好きだ。
好きで好きでしょうがなくてこの業界にやってきたんだ。
その本の現状を、やっぱり本好きのあんたに、

知って欲しくて連れてきたんだ。
それを踏まえて、本、作ってくれよ。あんたが、
編集のプライドとやらにかけて文学をどうにかしてくれよ。

俺はそういう「プライド」を営業して回りてえよ。
自信たっぷりに書店に自慢出来る本を、
俺は喜び勇んで営業して回りてぇ。

ただそれだけなんだよ…なんど読んでも涙が流れます

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